懐かしさのある おわら風の盆

子供達が、まだ幼なかった頃の夏の海は、能登に行くことが多かったです。 新潟の海は人の山で混雑しているので静かな海のあるのとに出かけていました、能登は遠いのですが、どの海水浴場も、新潟の海に比べると人も少なくゆっくり過ごす事が出来ました。 ただ遠いので直接能登に向かう事もありましたが途中で宿泊してから向かう事もあり、そんな時に富山の八尾に泊まりました。 当時は初めて訪れた町でなんの知識もなかったのですが、ちょうど祭りがおこなわれていて、ぼんぼんり灯る夜の町を歩いた時の雰囲気が今でも忘れられずにいます、宿では、おわら風の盆の、踊りも見せて頂き、八尾のイメージがかなり上がりました。

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1日は、三日間ある祭りの初日で、車の乗り入れは規制されているので、ずいぶん歩きました。車を止めた場所でも公民館前で、歌と踊りが行われていましたが、すぐに終わってしまい、町の中心に向かうと子供達が、歌い手や楽器を鳴らす人達の周りを囲むように周りながら踊っていました。 各地区ごとに20近くの連があるようです。今回はラッキーな事に知人の招待で八尾に行くことが出来ましたが、こんな陽が来るとは思っても居なかったので、話を聞いた時からずいぶん楽しみにしていた日です、朝、長野から向かう時も天気の事が気になり空を見ると怪しげな感じ。

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町の中に入ると、道の両脇にぼんぼりが並び、この日の為のお店もたくさんあり見ながら坂を上がっていくと、微かに記憶にある町の風景を見て、戻ってきたという喜びの気持ちに、 何処に向かっているのか、わからないままついて行くと石垣の階段を下りはじめました、一般の人は通行止めになっている道です、階段を下がりきると下の道があり横を川が流れていました。そこの角にある一件の家、高野さんの家が目的地でした。

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部屋に案内されると、食べきれない手作りの料理が用意されていて、食事をしながら話をしているとご主人が戻ってきて、いろいろ話を聞かせてくださいました。 高野さんはこの地区の祭りの責任者で、私たちの為に、数人のスタッフを読んで下さり目の前で踊りを見せてくれました。胡弓を弾いているのが高野さんで歌い手がおじいちゃん 感激ですこのイオの中学生の息子さん・娘さんも踊ってくれました。 できることなら眼を閉じて胡弓の音色を聞いていたいのですが踊りも見たいし大変でした。

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暗くなってから雨が降り始め、心配でしたが、高低差のある石段を上り町に出ました。 雨降りになると公民館などの建物の中で行われたりするので、すぐに人だかりができてなかなか見られません。 川を挟んだ向こう岸にバス専用の駐車場があり、そこに500台駐車できるようですが、雨降りにもかかわらず満車状態になっています。 この祭りの期間中で多い時には30万人が集まった事もあります。

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何度か、石段を上り下りしましたが、雨が上がらないと町の中では、はじまりません、雨に楽器があたると駄目になる事もその原因のようです、 なんとか雨がやまないかと祈るような気持ちで待っていると、星が見えてきました。 高野さんの連が踊りを初めてくれました。 300年ほど前から続けられている、この祭りは、210日 この季節に強い風が吹くので、方策を願う民が風に押さえる事を願ってはじめられたようです、 笠に顔が隠され踊る女性の姿は、なんと神秘的で魅力がありいつまで見ていても飽きません。